DUMPO / JADOES 

1989年2月21日リリースのオリジナル4作目(その間ベスト1枚あり)
プロデュースはJADOES
全曲で藤沢秀樹(Vo)と平間あきひこ(key)がコンピュータープログラミングを担当
デビューより蜜月関係でやってきた角松敏生の影がいくらか薄まった一枚だと言える
その角松アニキはエグゼクティブ・プロデューサーで一応しっかり名前を連ねているが
ミュージシャンとしての実質参加は06「DUMPO!」のみ
そんな中で、ひとつの成熟点に達したジャドーズ音楽が広がっている
何年聴いていても飽きないナイスなアルバムである

01「STEP INTO THE CITY LIGHT
 Extended Re-Mix Special Editionで収録されている
 作詩:斎藤謙策、作曲:藤沢秀樹、エディット:CAMU SPIRITS
 サックスで参加しているのはJAKE.H.CONCEPTION
 なかなか渋いセンをチョイスしている
 何だか人間か動物か分からない叫び声が曲中に何度も聴かれるが
 これはおそらく”VOICE”でクレジットのある斎藤謙策のものだろう
 それにしても・・・うるさいな!って言いたくなるほどだが
 不思議と曲に溶け込んでいるからおもしろい
 なんと言っても、グルーヴ感マンタンで快適だ
02「Living in the night
 こちらは”Album Version”で
 作詩:斎藤謙策、作曲:藤沢秀樹
 01から断続的に曲に突入する
 前作『a lie』の曲っぽいと言えばこれが一番当てはまるかも
03「Simply Another Love
 作詩:斎藤謙策、作曲:藤沢秀樹
 藤沢秀樹が全編ファルセットで歌うミディアム
 時々特徴的なベース及びソロは藤沢秀樹によるもの
04「LOVE IS JUST LIKE A GAME
 作詩:斎藤謙策、作曲:藤沢秀樹
 ジャドーズの色合いがよく出ている一曲
 シンセのパートはそのままブラスに置き換えても良さそう
 というか、逆にそのイメージでシンセをやっているのかもしれないなぁ
 とにかくハリのあるプログラミングは聴き応えあり
05「出逢い
 作詩:斎藤謙策、作曲:伝田一正
 お約束のジャドーズ”伝田”バラード
 しかし伝田一正(G)、ホントいい曲書くなぁ
 斎藤謙策のパーカッションと島村幸男のドラムが生演奏
 サックスは”SANSHIROH FUJIMOTO”と言う人で
 たぶんこの人は藤本三四朗に違いない(この御仁、かなりの音楽者のようだ)
 とにかくこの藤本Saxの音色が強力
 キレイというよりパワフルなのだ(もちろん美しい音)
 こういうスゴ腕をもろともしない藤沢ボーカルにも拍手だ
06「DUMPO!
 出ました! ダンポ!(なんか「出ました!」って感じ)
 作詩:Hie&Jim、作曲:藤沢秀樹・角松敏生
 角松アニキがギター/コーラス/スクラッチ/プログラミングで参加、出たっ!!
 他にKAMPO GALSなる人々(?)がボイスで参加している
 ところで始まりがなんでか尺八・・・
 ”カンポー秘薬”って何じゃらほい???
 ワケわかんないけど
 でもイカすんだな、コレが
 シンセで作りこんだ感のあるニューヨークサウンド
 そこに組み込まれた全歌詞はこんなの↓
 --- 
  KA.KA.KA.KANPO HIYAKU!
  
  RAP〜
 
  I want your body to get your power
  It takes you to the top more higher

  RAP〜
---
 はい以上です
 たったこれだけ!
 いえいえ、そうじゃなくて・・・
 野蛮なジャドーズのボイスに
 一滴の岩清水のような角松コーラスが混じる
 奇抜だが、とても楽しく、なおかつ音楽的でもある一曲
07「Stay! By My Love
 06のイロモン路線から
 サッと顔色を変えて本気モードで行く一曲
 やる時はやるんだからな!と言う声が聞こえてきそう
 作詩:斎藤謙策、作曲:藤沢秀樹
 ここではAlbum Versionで
08「Midnight Call
 作詩:斎藤謙策、作曲:平間あきひこ
 タイトルにふさわしい曲調
 このアルバム、全体的に言えることだけど
 タイトル付けも上手だと思う
09「Days gone by
 作詩:斎藤謙策、作曲:平間あきひこ
 こちらもAlbum Versionで
 女性の立場から歌う歌詞
 角松アニキの十八番を奪う形だ
 歌詞の言葉を大事に歌って行く藤沢ボーカルがとても良い
 物憂げなメロディーに藤沢自身のコーラスもハマる
10「In The Afternoon
 作詩:斎藤謙策、作曲:藤沢秀樹
 この頃のジャドーズ作品や角松作品に特徴的なラストを飾るバラード
 ちょっとナチュラルで控えめなプログラミングが時代を感じさせる
 最後を締めるにふさわしい一曲だ

角松敏生の手から徐々に離れていこうとしていたジャドーズ
その真価が問われることになった一枚だったが
僕は良いアルバムだと思う
角松サウンドをしっかり吸収しながらも
自らのオリジナリティを出していこうとする姿勢が伺える
特に曲についての方向性に新しいものが垣間見える
もちろん、全曲において
角松作品でお馴染みの久保幹一郎がシンセオペレーションとマニピュレーターでサポートを行なっていることも言及しておかなければならない
にしても
ボーカル力の格段の成長や
ほぼメンバーだけでの演奏やアレンジなど
耳が喜んでしまうような箇所がたくさんあって
ジャドーズ・角松好きならずとも
ぜひ一度聴いてみて欲しい一枚であ〜る

 My Sound DUMPO

a lie / JADOES 

1988年5月21日リリース
ベストを挟んでのオリジナル3作目
ノリにのってきた感のある勢い満タンのアルバムだ

01「All My Dream
 曲・伝田一正、詩・角松敏生斎藤謙策による先行シングル
 そいつをAlbum Versionで収録
 「イェ〜イ!」と言いたくなる一曲だ
 コンピュータープログラミングとギターは角松アニキ
 ギターソロの鳴らし方は、「SEA IS A LADY」を彷彿とさせる音だ
 疾走間バツグンのイケイケポップス
02「Have A Party In Your Life
 曲・藤沢秀樹、詩・斎藤謙策のジャドーズコンビ
 ギターは梶原順、サックスが小池修、マニピュレーターが久保幹一郎
 ドラムプログラミングの音圧がすごい
 角松アニキのコーラスも絶妙だ
03「You conceal it!!
 この前作『Before the Best』にあった「Turning Heart」の空気を感じる
 コーラスアレンジがジャドーズで
 なかなかオリジナリティを感じる一曲
 徐々に、角松的なものから脱皮していこう−−という気配が感じられる
 シンセを担当するのはこちらも角松バンドでお馴染みの友成好宏
04「部屋〜Just The Way〜
 曲・伝田一正、詩・角松敏生によるお約束絶品バラード
 ストリングスアレンジはこちらもお約束の大谷和夫
 曲は、友田グループによる豪快なストリングスでスタート
 平間あきひこのアコースティックピアノが出色の出来映えだ
 角松アニキはコーラスで参加
 友成シンセに、小池サックスという布陣
 生音による演奏で、他の曲に比べて実にまろやか
 藤沢ボーカルも随分聴かせるのである
 それにしても伝田一正、ええ曲書くなぁ
05「Southern Lady In The City
 ジャドーズメンバーのみによるプレイ
 サビの部分がとりわけ爽快で元気が良い
06「Something To Love
 シンセベースに野力奏一を迎えている
 シンセに友成、サックスに本田雅人
 サウンドが幾重にも折り重なっていて
 聴いているとなかなかおもしろい
07「Get Your Love Tonight
 曲・藤沢、詩・斎藤によるダンスナンバー
 ご存知、中山美穂が『CATCH THE NITE』の中で歌った歌
 ミポリンのものよりも、ちょっと跳ねた感じのプログラミングだ
 角松アニキがプログラミングとコーラス
 ギターは北島健二
 とにかく、プログラミングがやかましいくらいにすごいが
 その勢いに負けないジャドーズもすごい
08「Change Your Heart
 07からほぼ連続して曲に突入
 作曲は平間あきひこ、詩は角松アニキである
 07に負けず劣らずのプログラミングで
 もう、関係ないところでいろんな音が勝手に鳴っている感じ
 「寝起きの爆発したアタマ」ってな感じだろうか
 高橋ジャッキー香代子宮浦ナンシー和美のコーラスが冴える
 平間の作曲もすばらしいなぁ、サビの持って行き方がナイスだ
 この曲、終わり方も鮮やかなのだ
09「Forever More
 曲・藤沢、詩・コーラスアレンジが角松アニキ
 ジャドーズ+角松のみ、というスタイルだ
 角松アニキはコーラスのみの参加、集中して力を発揮(発揮しすぎ?)している
 角松アニキ、少々低めの領域でのコーラス
 まったく「アニキ」らしくないほど豪快にやっている
 ももも、もーちょっと手加減! 弟のヤツなんだから! と言いたくなるほどだ
 曲の雰囲気は
 同時期の角松ナンバー「I'd Like To Be Your Fantasy(Before The Daylight '88/2)」
 と姿がダブり
 コーラスワークとしては
 中山美穂「FAR AWAY FROM SUMMER DAYS(CATCH THE NITE '88/2)」を彷彿とさせる
 これはアルバム全体を通しても言えるのだが
 『a lie』『CATCH THE NITE』『Before The Daylight』の三枚は
 いわば仲の良い三兄妹みたいなものである
 三人揃って知らない人の前に出ても
 「あらっ、あなたたち兄妹でしょう?」と言われるに違いない
 僕はもう、それを何回もこれらの曲たちに言っている

関連web 『a lie/JADOES』 mora win (winメディアプレーヤーで視聴できます)

Before the Best / JADOES 

いつものように画像リンクを貼ろうと思ってアマゾンを見たけど
ないんだな、コレが
まあ廃盤だから仕方ねーな(←なんかガラ悪い!)
1987年12月21日リリース、もう売ってねぇよ(←横柄)
手にいれたきゃオークションでも漁るこったな、フン!(読者が離れて行く・・・)

このアルバムは2作目「Free Drink」の後に出されたもので
解説で前田祥丈氏が書いているように
ベストというには「10年早い」シロモノである
しかし新曲が入っていたり、全体をしっかりリミックスしていることもあって
ちゃんと聴き所満載のアルバムになっているのだ
まあ、元より「Before」と付いているんだけれど
プロデュースはもちろん角松兄キである

01「FRIDAY NIGHT
 −Extended Dance Mix-Special Edition−で
 パーカションは斎藤ノブ、サックスで小池修
 コーラスはEVE、きれいです
02「6月のフォトグラフ
 New Versionで収録
 イントロ部分を長めにしてある
03「Silent Night
 −Intensive Version−で
 トータル1分31秒のナイスなインストアレンジ
 青木(智仁)ベース、国分(友里恵)コーラス、角松ギターソロという布陣
 ノリノリでいい塩梅だ
04「WONDER LOVE
 シングル『HEART BEAT CITY』に入っていた曲
 小池サックスが良い加減
05「STARDUST NIGHT
 Cruising Versionとしてラジカセ(又はカーステ)で聴いているかのようなアレンジ
 こんなのもおもしろい
06「Give Me Your Love Again
 New Version
 出だしが「ハァ〜〜〜」というコラースで始まるのだが
 これが恐ろしくキレイ
 角松兄イ国分友里恵によるもの
 特に友里恵サンの声が天使のよう
07「Cool
 −Extended New Re-Mix−で
 角松プロのリズムプログラミングが冴える
 コーラスは再びEVE
08「Turning Heart
 新曲
 ジャドーズメンバーだけによるプレイで
09「My Last White Night
 新曲
 これもジャドーズメンバーだけによるプレイ
 (SaxソロのみJAKE.H.CONCEPTIONが参加)
 少々悲しくて切ないクリスマスナンバーだ
10「The Time Takes You Away
 僕の大好きなこの曲
 −Raining Version−という何ともステキなバージョン名で
 オリジナルのラストコーラス部分を友田グループのストリングスと共に
 角松敏生藤沢秀樹宮浦和美の3人で
 誠に美しいコーラスである
11「HEART BEAT CITY
 −Extended New Re-Mix−でシングルよりも音圧が高いか
 厚みが出たようで見事にリミックスに成功している
 シングルとは違ってまずコーラスから導入
 全体に大きな違いはないが
 音の構成がハッキリ分かる感じである
 友成(好宏)シンセが活躍している
 

Free Drink / JADOES 

1987年7月1日リリースのジャドーズ2nd
本作品も角松アニキがプロデュースである

いろいろ書きたいのだが
ある一曲に多くの紙面を取られそうなので駆け足で行く
アルバムの全体像は打ち込み中心サウンド
ダンサンブルで比較的高速・元気な曲が多く、01や03はその代表
ジャドーズらしいメロディーは02や06で通り過ぎてはならない
07のバラードは本格的で伝田一正(G)のギターソロが光っている
09は1st「IKASUMAN」の系統でありながら、音楽性においては格段に進化しているファンク・ラップナンバー
とにかく全編に渡って聴き応え十分、いつまでも何回も聴いていただきたい

さて、この一曲が大好きである
08「The Time Takes You Away(時は雨の彼方に…)
 詞:角松敏生 曲:伝田一正 アレンジ:角松敏生
 である
 まずメンバーでギターの伝田一正、この人はなんていいバラードを書く人なのだろう
 水が高きから低きへ流れるかのごとく、実に自然で淀みがない
 メロディーがまさに流れているようで美しく、あたたかい
 これに角松アニキの詞、というのはかなりのモンで融合性はすばらしい
 そしてこの曲をより美しくしているのは、ホーンとストリングスである
 ホーンアレンジは数原晋、ストリングスはアレンジが大谷和夫(演奏・友田グループ)である
 この二つのパートが互いを引き立てながらそれぞれの持ち場で音を奏でる
 特に曲中3分経過くらいから間奏のあたりはよく聴いて欲しい
 ホーンの音が16秒くらいまであったと思えば17秒では突如ストリングスが前面にくる
 そこで宮浦和美のコーラスが絶妙にかぶさって音が一旦消え
 間髪いれずにフル演奏となって小池修のSaxソロが入るのだ
 継続してバックでは複雑に音が重なっているのだが、これがちっともうるさくない
 そして特筆すべきは、これだけでも美しい音の重なりであるのに
 佐藤博のピアノ・フェンダーローズがあちこちで入り込んでいるのである
 この旋律と音がまたとてつもなく良い
 こんな調子に藤沢秀樹のボーカルはどうなのか、というと
 これがまた決して埋もれていない
 1stアルバムから2ndへの時間的経過の中で、この部分の進化も忘れてはならない
 この絶品バラードはしっかりジャドーズの成長を感じられる曲でもある
 そして最後にはシメの聴き所が訪れる
 コーラス・・・だ
 最後の最後で角松アニキの声が存分に味わえる
 別を言えば
 この曲は「角松バックボーカル名曲」のひとつに挙げられるだろう、と思う
 

HEART BEAT CITY / JADOES 

1987年11月1日リリースのシングル
シングルと言っても後の8cmシングルCDではなくて
普通の12cmCDである
出された時期としては
2nd「Free Drink」とベスト「Before the Best」の間くらい
曲目は
 01「HEART BEAT CITY
 02「WONDER LOVE
 03「FRIDAY NIGHT(Extended Dance Mix)
の3曲である
プロデュースはもちろん角松アニキである

01「HEART BEAT CITY」がとりわけ好きだ
これは本当に聴き飽きない歌だ
今でも定期的に引っ張り出して聴いている
03あたりもなかなかキレのあるエディットになっていて楽しめる
いずれも角松アニキの「T's 12INCHES」とパラレルな関係にあり(音的に)
特に03などはT'sの「Lucky Lady Feel So Good」や「Do You Wanna Dance」によく似通っている
これらの曲は別アルバムでも聴けるが
微妙にエディットが異なっており
それだけに聴き逃せない一枚であるといえるのだ