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 2008年07月 

PACIFIC COAST JAM 

元は1989年に『GUITAR WORKSHOP in HAWAII』としてリリースされたもので
2002年にリマスターと衣装替えを行なって復活リリースされた一枚
ジャケットの方は
1989年当時のポップなものの方がいいと思うのだが
ま、新しい方もそれはそれなりに爽快な印象で悪くはない
ライナーノーツによると、このリマスター版は
単発で再発されたものではなく
「ハワイものの一環として登場した」とのこと
どういう経緯にしろ
角松敏生が4曲に絡んだフュージョンサウンドが
今また良い音で聴かれることは喜ばしいことに変わりはない
その角松作品は

01「LIKI LIKE HWY
 角松はシンセサイザープログラミングのみ
 ギター演奏はD.J.プラット
 この当時の角松バンドの要であった久保幹一郎の名前も見える(マニピュレーター)
 一年後にリリースされる角松のインストアルバム『LEGACY OF YOU』に入っていても違和感ないような曲
 疾走感を持たせた勢いあるナンバーで
 知らなければ角松自身がギターを弾いているかのように錯覚してしまう
02「ORSON'S RESTAURANT
 角松作品
 アコースティックギターのクレジットはカポーノ・ビーマー
 他に古川昌義がアコースティックギターで参加している
 古川昌義と言えば、角松作品では
 今井優子アルバム『DO AWAY』の07「Mistress」でのカットギターソロが印象的
 数原晋のトランペットソロは必要不可欠だと思わされるほどマッチしている
 ハワイイの風がふわっと漂う
 タイトルのレストランはアラ・モアナ・ショッピングセンターの横にあったシーフード系レストランとのこと
 アラ・モアナ――
 シーフード系レストラン――
 なんだかいいなぁ、今すぐハワイイに行きたくなるなぁ
 店内でこのアルバムが流れた時にゃあ・・
08「TURTLE BAY WIND
 角松はやはりシンセプログラミングで参加
 角松らしい流れるようなメロディーと迫力あるプログラミング
 ギターはフレッド・シュルーダー、いい音・いいフレーズ
 小池修がサックスで参加
09「I'M GONNA BE ALONE (LAHAINA MOON)
 他の3曲と同じく角松はシンセプログラミングのみ
 コーラス2番目からボーカルが入るのだが
 このボーカルは元シーウィンドのポーリン・ウィルソン
 なかなか・・・どころか、かなり良い感じだ
 ラストあたりのかなり高い音域での歌声などはすばらしい
 それにしても、この曲の始まり方、大好きである
 とにかくもの凄く洒落ている
 シンバルの二音にブンとベースの一音が重なり曲は始まるが
 すぐに入るキーボードが、曲を一瞬にして別の方向へ導く
 このキーボードのフレーズが瞬く間に曲を形作ったところで主役のギターが交じる
 この全ての楽器の音程と位置関係が絶妙
 うまく重なっていてうまく重なっていない
 別の言い方をすれば
 イントロというよりは間奏がいきなり始まったかのよう
 その「滑り出し感」と「裏切り感」が実に鮮やか
 前半のインスト部分と後半のボーカル部分との対比もこれはこれで良い
 チョコとバニラの二色アイスを食って得した気分に似ている・・・かも

この角松作品4曲は
他の曲群に比べるとやはり異質なほどにメロディアスなのであるが
全体の中で聴くことによってその良さも出てくるわけである

他の作品では

04「KOKO
 こちらもポーリン・ウィルソンがボーカルを取るナンバー
 ケンジ・サノのプロデュースによる一曲だ
 刻々と移り変わるような空模様の日、にわかに降るスコール
 雨宿りしながら聴きたくなるような一曲
07「GIRLS WITH GOLDEN TANS
 アコースティックギターの音色が何とも爽やかなナンバー
 弾いているのはカポーノ・ビーマー
 この曲もケンジ・サノがベースで参加している
 午後のビーチで柔らかな風に吹かれながら聴いてみたい

最後に、オビに書かれているキャッチフレーズを引用しておこう
 
 〜東京から、L.A.から、ハワイに終結!
  カラパナがシー・ウィンドが、一体となって感じるサマー・サウンド〜