Eternity. / Lyrico 

Lyrico――
ご存知の方が圧倒的に多いと思うけど、読みは「リリコ」
以前は露崎春女(つゆざき・はるみ)として活動していた
圧倒的な声量、その歌声
「うまい」と言うことで言えば、間違いなく日本POPS界トップレベルだろうと思う
いつぞやは、NHKの番組で吉田美奈子と競演していたが実に見ごたえがあった

僕も露崎時代から何枚かを聴いてきた
聴けばなかなか良いし、特にバラードなんかは絶品だ
だが、その歌のうまさとは裏腹に何故か長く聴く事ができないというのが正直な所
意外にも飽きが早くきてしまうのである
こういう言い方はどうかと思うけど
「うますぎる」のだ
いい意味でのクセがない
特に、高音域で若干「こねる」ような所があって、それがどうにも気になってしまう
それから、一曲の中にクライマックスが多すぎる
ボーカルに情感を込めようとするあまり、強く歌う部分が多すぎるように思うのだ
元より声が出るものだから、ついつい出すぎてしまうことになるのだろう

この人は、たぶん曲を選ばず歌うことができる
別の人の歌を歌えば、間違いなく持ち主よりも上手に歌ってしまう
けれど一方で、曲が彼女を選んでしまう
曲が付いたり離れたりしてうまく寄り添わないのだ
聴き手からすれば、彼女の長所が生かされたドンピシャに思える曲が少ないのである
よくあるふうに言えば、「この人にもっといい曲があればなぁ」である
そういう文脈で見ると、国分友里恵にも似たような感想を抱いてしまうのだが
決定的に違う部分があって、それは「声」そのものに対する満足感である
もちろん人それぞれに受け方は違うだろうど
国分友里恵の場合は、「ああ、曲が・・・アレンジが・・・」とやや落胆したとしても、声そのものに聴き入ってしまうことが出来る
もうこの際曲に関しては目をつむります――ということが可能なのだ
だが、Lyricoの場合はそこまでは難しい
確かに声も美しいが、一語一句に感動するというのはやや難しい
少なくとも曲の良さが必要だ、と思わされる

と言っても、全体のクオリティが高いことは間違いない
そんなLyricoの歌の中で、絶品のバラードとしてコレを挙げたい
Eternity.
大好きである
これを最初聴いた時、「ようやくリリコにええ曲が来たぁ〜」と涙が流れそうになった(ちょっとオーバー? でもそれくらい)
2002年5月22日リリースのシングル
作詞はLyrico、作曲はゴスペラーズ「永遠に」も手がけた妹尾武
この妹尾のメロディーが極上だ

最初この曲をオンラインで購入してパソコンに保存していたのだが
いつか何かで消してしまった(消えてしまった)
まあいっか、としばらくあきらめていたのだけど
やっぱりまた聴きたくなってレンタルに走った
あいにくシングルがなくて、アルバム『Voice of Grace』の方に収められている「Album Version」が手元にある
シングルとは大きく違わないと思う
若干リズムの感じやコーラスが異なっているのかな

とにかく曲の美しさに心を奪われる
ドラマチックという言葉がふさわしい
いろんな楽器音がして音も豪華、ミックスの加減もとてもいい
打ち込みも柔らかく、たぶんハープだと思われる音もよく効いている
サビの部分は特にストリングスが極上で、何度聴いても全身を電気が走る
そんな中、Lyricoのボーカルがピタっとハマっている
曲に対する歌詞、声の張り方、メロ間の移動、どれも申し分ない
こちらに考える余地を与えない、実にナイスな出来だと思う

余談だけど
Lyricoはホイットニーヒューストンのような(に)歌を歌いたいのかもしれないけど
そうじゃない方がいいかもしれない
そこで、最初に少し触れたけど、吉田美奈子の楽曲というのはどうなのだろう
例えば吉田に「少しだけ」という絶品のバラードがあるが
こういうような曲をLyricoがエモーショナルに歌いこなすとしたら
相当深い印象を残す作品に仕上がるのではないだろうか
そんなコラボを聴いてみたい

Eternity.(YouTube)

歌詞(goo音楽)

コメント

こんばんわ〜 

しげぞうさん 本当にズバリですよ!!!歌って上手なだけじゃダメなのです!!!

あんまり上手いと何だか歌詞が良くっても、メロが好きでも共感できないなぁ〜 私、屈折してるのかしら〜?(爆)

アルバム『Voice of Grace』 私も聞きました〜 ダントツこの曲がよかったっす・・・って、今は何処に?
さよなら しちゃったかも。

  • [2007/09/20 21:39]
  • URL |
  • ぐれーぷふるーつ
  • [ 編集 ]
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まさに!!

あ、本題に入る前に…
「はるみ」と読むのね。今知ったです(^_^;)

本題の続き。
まさに私が彼女に対して思っていた事の
頭の中でもやもやしていた部分を
しげぞうさんが文章化してくれたですよ。
あまりにそつがないので
かえってインパクトに欠けてしまうというか、
どこが盛り上がりでどこが溜めなのかが
私には認識する事ができなくて、「うまいなぁ」の
一言で終わってしまっていました。

NHKでの吉田美奈子サマとの映像は
はりきって観てました。
美奈子サマの存在感にただ圧倒されてましたが(←私が)
例えてみるなら陰と陽、赤と白、
という感じかしら。あれ、違う?(笑)

☆ぐれーぷさん、まいどッス
 いつもありがとさんです

 まあ、つまるところ「好み」でしかないと思うのですが、どこかに特徴的なものがある方がやっぱりいいんです
 ぐれーぷさんもたぶんそう言うことですよね
 Lyricoさんには長く歌って欲しいなぁ、とそう思うのです
 そういう風に思える歌手というのも、あまりいないわけです

☆kocrispさん、まいどッス
 いつもどうもサンキューです

 「歌唱」ということに厳しい目を持ってらっしゃるkocrispさんがそう言われるということは、僕の考えもあながちおかしなことではなかったわけですね

 >陰と陽、赤と白
 分かります分かります 
 対象性がありますよね
 僕の場合なら「黒と白」にするかなぁ
 刺身で言うならアジとヒラメ
 このアジのうまさが良いわけですね(あれ? 違う?)

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